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コモンルーム[V]

20191222V_0

SYSTEM
ルトヴィークが入室しました。
SYSTEM
アウラが入室しました。
ルトヴィーク
帰ってからと帰り道のどこかならどっちがいい?
アウラ
帰り道はリクハルド様も皆さんもいらっしゃるので
帰った後がよいでしょうね
ルトヴィーク
わかった。じゃあ、王都内で。酒場じゃなくてもいい?
アウラ
ええ
 
 
 
 
 
 
リックと名乗る旅人からの依頼を請けた後、一行は王都へと帰還していた。
ガルバへの報告も済ませて報酬も受け取り、今回の依頼としては既に完了した形だ。
この依頼に集ったパーティは解散し、それぞれ帰路についていく。
 
そのパーティの一人は、星の標を出て左手にある空き地へと脚を運んでいた。
https://sw.tale.blue/p/?plugin=attach&refer=world%2Fillus-far&openfile=CityMap2.png
ルトヴィーク
ふらふらと覚束ない足取りで、装備を外すでもなく
空地の隅まで歩いて行くと、壁に凭れながら座り込む。
どの音も聞く気分ではなかったが、依頼が終了した直後で疲労が無い訳でもない。遠出をしようとまでは思えなかった。
自室で布団に包まって耳を塞ぐでもよかったのだが、それでは空が眺められない。結果的にこの空き地にやってきたことになる。
「……」 未だに脳裏に残るブラック・タールの声を払う様に頭を振って、足元を確認する。
そこに何もない事を再三確認すると、また空へと視線を向けて ぼんやりと過ごしている。
 
「──、どちらにいらっしゃると思ったら。こんなところに」 少し遠くから声がした 明瞭な声で、距離があってもはっきりと耳に届く
アウラ
短い金髪に、空色の瞳。青と白を基調とした神官服を身にまとい、楽器ケースの取っ手を両手に握った少女は青年に声をかけると近づいていく
ルトヴィーク
その声の主に視線を向けると、疎ましそうに眼を細める。
アウラ
「風邪をひいてしまいます」 傍まで来ると座り込んだ青年に労わりを込めた音を発して それが青年の耳朶を打つ
ルトヴィーク
「……何」 乾いた声で返事をして、その音に幾許かの安心感を覚えたのか強張っていた身体が脱力する。
アウラ
神官服の上から身にまとっていたマントを外すと 青年にかける様にして 神官服が汚れるのも厭わずに隣に座りこむ
「……やっぱり寒い」 ふふ、と笑って 「空気が澄むのは良いのですが……寒いよりは温かいが良いですわね」
ルトヴィーク
かけられたマントに目を丸めて、首を傾げて 寒い、と言いながらその場に座り込んだ少女に、そのマントを押し返そうとそれを持ち上げる。
「寒いなら、酒場にでもいたらいいだろ。……これだって、自分で遣えよ」
アウラ
「……」 持ち上げた手を握って戻させてから 小さく首を振る 「いいえ。私よりも、もっと寒そうな方が居たので」
ルトヴィーク
握られた手を見て、そのまま戻そうとする少女の手をもう片方の手で止めると
アウラ
「そのマントは、暑い寒いを何とかしてくれるものなので、それがあれば長い時間ここに居ても大丈夫です」
「しばらく、ここに居たいから。来たのでしょう?……私はしばらくしたらちゃんと戻ります」
ルトヴィーク
ぐい、と止めた手を引き込む。その上でマントを互いにかかるように広げてかける。
「ああ。……なら、これで」
アウラ
「…‥あ」 引き込まれて 身体が密着する 「……強引ですわね」 窘めるような声音で 姿勢を少し戻して 肩を当てる様に座る
ルトヴィーク
「あんたに言われたくないよ」 さして気にする様子もなく、視線だけは逸らしてみせて
アウラ
「……」 ふふ、とまた一つ笑って 「……少し、静かにしています」
ルトヴィーク
頷きも返事もしない。ただ、沈黙が肯定の返事であることは察せられるだろう。
 
――暫くして。
ルトヴィーク
「なあ」 空を眺めながら、思い出した様に口を開く。
アウラ
「…はい」 相手が口を開くまでは静かにしていようと決めていたので、 少し間を置いて返事を返す
ルトヴィーク
「何で探してたんだ。ここにいたか、って言っていたけど」 別に仕事でもあるまいに、と言いたげに。
「こんな所、用事もないだろ」
アウラ
「……」 すぐ近くの顔を思わず見て 「……まあ、そう言うところはおありですわね」
ルトヴィーク
どういう所だよ、とばかりに眉を小さく顰める。
アウラ
「依頼中も、終わった後も、余裕なく張りつめていて、……辛そうだったので」
「心配したのですわ」
ルトヴィーク
「仕事中でもないのにか」 皮肉ではなく、単純に疑問符を浮かべ
アウラ
「……仕事でなければ、何もしないのですか?」
ルトヴィーク
逡巡して 「……ないかな」 人付き合いという括りでは。
「あんたみたいに、シンパイして、とかはした事ない」
アウラ
「貴方はそうかもしれませんが、」
「私はそうではない。というだけです」 諭すような口振りで
ルトヴィーク
「……」 理解できた様に頷いて 「変な奴」
アウラ
「……」 まったく、という表情で 「お嫌なら、言ってくださいね」
ルトヴィーク
ぼんやりと空を見上げて、静かな空気が流れる空地に息を吐く。かけられたマントと、隣の少女の体温のせいか少し眠そうに緩んだ眼を向ける。
「嫌なら、言ってる」
アウラ
「……困った人です」 顔をまた、正面に向けて
ルトヴィーク
「何が。嫌か聞かれて嫌じゃない、って答えただけだろ」
アウラ
「…‥」苦笑して 「言葉はもっと丁寧に遣うべきですわね」
ルトヴィーク
何が言いたい、と目線で訴える。
アウラ
「……」自分の口元に右の人差し指を当てて 「静かなのがお好きなのでしょう?」
ルトヴィーク
「……」 その様子に不満そうにして、口を開く――ではなく
その右手を取って 「喋れ」
アウラ
す、と目が細められて 「人にものを求める時に、そう言った態度は良くありませんわよ?」
ルトヴィーク
「あんただって、俺に仕事中に言っただろ」 手を取ったまま、じっと瞳を覗く。
アウラ
「……貴方のルールは変わっていますわね」
「そうですね……名前を呼んでくださったなら、考えましょうか」
ルトヴィーク
「三つめ、か?」
「……」 む、と口を結んで
アウラ
「受け答えの回数としては、そこまで持ち越してはない気がしますが…」 苦笑して
ルトヴィーク
「……、アウローラ。答えろ」 苦笑した様子に、ぼそぼそと声に出して見せる。
アウラ
「聞こえませんでしたわ」 すまし顔でそう言う
ルトヴィーク
「……」 こいつ。 「アウローラ」
アウラ
「はい」 ふふ、と笑って頷いて
ルトヴィーク
「…………」 むすっとしながら、握った手に軽く力を込めて抗議とする。
アウラ
「いやじゃないというのと、こうして欲しいという気持ちには、大きな差がありますが」
「ルトヴィーク様の場合、そのどちらかが分かりにくいので」
「困った人と、表現したのですわ」
ルトヴィーク
「……いやじゃない、こうして欲しい」 鸚鵡返しにして
思案する様に首を傾げて 「……こうしてるのは、嫌じゃない」
「あんたの声を聴いてるのも、……別に。嫌じゃない」 真顔で言いきって
「これでいいのか」
アウラ
「……であれば、良かったです」 目を細める様に笑って 
ルトヴィーク
「声自体は、だけど」 その様子を見て
アウラ
「相手を褒めるのであれば、具体的にした方が喜ばれますわよ」
ルトヴィーク
具体的に、と言われれば首を傾げて 
「あんたの声は、嫌いじゃない」 「……と、思う」
アウラ
「……先ほども申し上げましたが、嫌いじゃないと、好き。の間は大きな差がありますわ」
「嫌いじゃないというのが褒め言葉だと思っているなら、改めた方が良いでしょう……ですが、お気持ちは嬉しいですわ」
ルトヴィーク
小さく思案して 「なら、何て言えば良い」 変わらず、鉄の視線を向けて
アウラ
「それは、自分で考えるべきことです」 ルトヴィークの口元に右の人差し指を当てて
「その口で紡ぐ言葉は、貴方の代わり。発言とはその人の意思であり刃であり盾」
ルトヴィーク
当てられた人差し指に、少し困った様にして アウラの言葉に耳を傾ける。
アウラ
「だから言葉には気を遣いますし、力が宿るのですわ……そして、それは、その人が考えて口にしなければなりません」
「誰も、発言の責任はとってくれないのですから」 口元から指を離して 「相手に発言の内容を求めるのは、不誠実なのです」
「貴方が、年下で人生経験も未熟な方であれば、」
「教えて差し上げても良かったのですが……年上の方に、それを行うのは少し抵抗がありますわね」
ルトヴィーク
「……言葉の、力」 聞き取って、反芻はするものの理解は出来ていないようで
「よく、わからない。……でも、」
アウラ
「……」耳を傾けて
ルトヴィーク
「言葉の力、っていうのは。……あんたの声から、感じたから」 「解る、かもしれない」
「名前を呼んでくれたろ。手だって」 アウラの唇と手をそれぞれ一瞥して
「他の音が、少しだけ聴こえなくなったんだ。……放した後は、また聴こえてきたけど」
「……」 何を言っているのかわからなくなってきたのか、言葉を詰まらせて
「……何、言いたかったんだっけ」
アウラ
「……」 ふふ、と笑って 「言葉にするのは苦手なのですわね」
「ただ、そこからは受け取り手の器量です」
ルトヴィーク
「器量?」 
アウラ
ルトヴィークの手をマントの中で握って見せて 「こうされるのはお嫌ですか?」
ルトヴィーク
「……嫌じゃない」 握られた手を見て
アウラ
「ルトヴィーク」 名前を呼んで 「こう呼ばれるのは?」
ルトヴィーク
名を直接呼ばれれば、少しだけ肩を震わせたが 「それも、いい」
アウラ
「……であればよかったです」 握った手は離さずに また正面を向いて
「少し、表情も和らいできましたわね」
ルトヴィーク
「そう? ……あんたは、いつもそんな顔だ」
アウラ
「強張らせる必要がないからですわね」 柔らかに微笑んで
「ここには敵は居ませんわ。ルトヴィーク」
「私は、貴方の味方です」
ルトヴィーク
ぴたり、と身体を止める。力も、視線も、息も一切を止めて
――、……」 やがてぎこちなく身体を動かし始めると どうしたらいいか解らない様に、その手を引いて
言葉は発さずに、味方だと語った少女の手を子供の様に何度か引いてみせる。
アウラ
「…‥」 引かれる手にされるがままに もう一つの手で、相手の手に更に重ねて 「大丈夫です。大丈夫」
「私はここにいます」
ルトヴィーク
「……、」 ぐ、と先程よりも強く手を引き 腕に収めようと手を伸ばす。
アウラ
「あ……っ」 流石にそれには対抗できず ルトヴィークの腕に収まる
「……ようやく、お伝えする方法が分かりましたわ」 少し驚いた表情を見せてから、安心させるように笑って見せて
「仕事以外で人と関わるという事は、貴方の味方を増やしていく事なのですよ。ルトヴィーク」
「私だけが、貴方の味方ではありません……もっと、周りをよく見れば、沢山居るはずですわ」
「だから……もっと人と関わっていきましょう」
ルトヴィーク
「……」 返事はせず、ただ首肯はしながら、そのまま腕の中に収めて 
「……でも」
「煩いのは、苦手だ。人が沢山いるのも」
アウラ
「それはそうです。それこそ、その人の限度がありますから。悪い事ではないのです」 悪い事ではないという部分を強調して 腕の中から手を伸ばして、頬に触れる
「いいですか。ルトヴィーク。味方を作る権利は貴方にあるのです」
「誰を味方にしたいか。誰だったら気にならないか…それを選ぶのも貴方です」
「それを考えるのも貴方です」
ルトヴィーク
触れられた手には、少し距離を取る様にしたが やがてその手に委ねて
アウラ
「考えて考えて考えた先に、自分の責任で味方をお作りなさい」
「ただ、私は貴方をお味方したい。したいからそうする。それだけなのですから」
ルトヴィーク
「……苦手だ。考えるのは」
アウラ
「そればかりは、やめてはいけません」
ルトヴィーク
「殺す事くらいは、得意なのに」 困った様に首を傾げて
アウラ
「出来ない訳でないなら、やるべきことです。……私に出来るのです。年上の貴方が出来ない訳がないではありませんか」
諭すように優しく言ってから 頬から手を離して 「……」 重いだろうし、どうしてあげるのが良いだろうと腕の中で彼女にしては珍しく迷うそぶりを見せて
「得意な事は得意なことで、良いのです」
「……お話がしづらいですし、そろそろよろしいでしょうか」 と声をかける事にしたようだ
ルトヴィーク
「……何が」 投げかけられた言葉には、それぞれ悩む時間はあったにしろ首肯していたが その言葉には首を傾げた。
アウラ
「……ええと…」
ルトヴィーク
「……?」
アウラ
「……その、この姿勢は、話辛いと…思うのですが」
ルトヴィーク
「別に……、ああ、いや。嫌じゃないけど」 
アウラ
「そうではなく‥‥」 困り顔で
ルトヴィーク
「何」 腕の中に収めたアウラの肩を掴んで、噛み付ける様な距離だけ空ける。
アウラ
「……」 どういったものかと、悩みつつ
寄宿学校や舞踏会での男性のあしらい方はそれなりに経験があったが、ここまでの距離を許したうえで、相手に断りを入れた事はない
ルトヴィーク
疑問符を浮かべながら、しかし当然だが腕の中に収める以上に手を出して来る様子は無い。ともすれば大型犬の様相だ。
アウラ
「私が疲れて来たので‥…この姿勢はそろそろ終わりに出来ませんか?」 もう少し理由をくっつけて提案をすることにしたようだ
ルトヴィーク
その提案には首を傾げて もう一度しっかりと腕の中に収めた後、アウラが自分から抜け出ていけるように身体を放す。
「ん」
アウラ
姿勢を戻して 肩をくっつける様にまた壁に寄りかかって座る 「……それから、女性に対してああいった行動を取る時はお気を付けて」
「下手をすると、味方だった方が敵に回る事もありますわ」 苦笑を浮かべて
ルトヴィーク
「ああ、……あんたも?」 その言葉を聞いて、そっと刀に手を伸ばしながら 
アウラ
「いいえ」 まったく
ルトヴィーク
なら、と手を放す。
アウラ
「私は言葉を違えるつもりはありませんわよ」
「……本当に」 武器に手を伸ばしたのを見て 困った人です
ルトヴィーク
「そう」 頷いて、壁に凭れかかる。目を伏せて、時折聞こえてくる外の音ではなく、アウラの(こえ)に耳を澄ませて
アウラ
「……お疲れですか?」
ルトヴィーク
「……あいつらが煩かったから、少し」
アウラ
「では子守唄を歌いましょう」
「ピアノも、ヴァイオリンも、フルートもしましたが、声楽もしましたのよ」
ルトヴィーク
「あんたこそ、長居しないんじゃなかったの、……」 歌を、と言ったアウラに首を傾げて
言葉を切って、静かに頷いてみせた。
アウラ
「マントをお貸ししたまま帰ろうと思いましたから」
「ですが、この姿勢なら…しばらくこのままで風邪もひきませんし、それに」
「一人で貴方を放っておくこともありませんわ」
あー、あー、と チューニングするように声を発して
「──ヴァ・アール テ・ノーラ」 ゆっくりとした優しい声音で ルトヴィークには耳馴染みのない言葉を並べて、歌い始める
ルトヴィーク
「……そう、か」 頷いて 音を発し始めた様子に、そっと視線を向ける。
アウラ
歌詞を瞼の裏にでも刻んでいるかのように 瞑目しながらすらすらと歌い上げていく
ルトヴィーク
歌い上げるアウラの声を聴きながら、先程から眠たげな瞳をしていたこともあってか、その瞼はゆっくりと降りていく。
アウラ
私からはもうありませんわ
ルトヴィーク
やがて、その瞼は完全に落ち切ると
アウラへと預ける様にその頭を寄せて眠りに落ちる。
アウラ
「──」 その頭を肩に載せて 優しく撫でると 空を見上げて 静かに時間を過ごす
ルトヴィーク
この辺りにしておこうか。
アウラ
誰かが声をかけてくるまで、その静かな時間は続いたようだった
アウラ
ええ
あのようなことをしては叩かれる事もあるのでお気を付けて
ルトヴィーク
子守唄の中で眠るその表情は、どこか安堵したように安らいでおり
その手は、手繰る様に少女の服を柔く握っていた。
ルトヴィーク
やられたらやり返すからいいよ
アウラ
まったく・・・
年齢というものを考慮から外す事に致しましょう
では、お付き合いありがとうございました
ルトヴィーク
がき……
アウラ
またお会いしましょう
ルトヴィーク
ありがとう。それじゃあ
)))
アウラ
)))
SYSTEM
アウラが退室しました。
SYSTEM
ルトヴィークが退室しました。
背景
BGM