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コモンルーム[V]

20191217V_0

SYSTEM
フランシアが入室しました。
SYSTEM
シリカが入室しました。
シリカ
なんか新規発言にフェードアウトする色の枠が点
フランシア
あら
ああ、本当ですね
シリカ
うむ。
開幕は任せて良いのか。
フランシア
はい
 
 
シリカ
では任せた。
 
 
 
 
 
 
イルスファール王国、王都イルスファールの夜は平穏だ
戦地からも離れており、人々は平和を享受している
リンザーの王都邸もその例外ではなく
この屋敷に暮らす、ひとりの客人は、給仕されながら豪華な食事を楽しんでいた
肉を主体とした数々の皿に あたたかなスープ サラダはボールごと外側に寄せられている
シリカ
人族の文化にあまり馴染みはなかったとはいえ、食事のマナーは蛮族の上流階級と人族のそれで通じる所がある。
メイド
テーブルから離れた位置でワインボトルを手に佇んでいるメイドは、その様子を見つめながら心の中で苦笑を浮かべる 
何しろ、屋敷で暮らすお嬢様以上に、この方は主然としているから
シリカ
それで十分通る――と思っていたのも束の間、この屋敷の使用人たちは、当初思ったよりも遥かに強かだ。彼ら(の一部)からマナーについて色々と指摘を受け、ようやっくそれにも慣れて来た。
食事の様子は、今はもう殆どこの屋敷の主家の娘と変わりないといってもいいくらいだ。
唯一、その健啖さを除いて。
「……」 行儀よく、しかし勢いよく沢山の皿に乗せられた料理を平らげていく様は、成程確かにメイドが苦笑いを浮かべても仕方がない。
 
シリカが食事を楽しんでいると、入り口の方がにわかにざわついた
シリカ
当の本人はそんな事を気にする事もなく、我が物顔で食事を続け――
聞こえてきたざわめきに、ぴくりと角の生えた頭をそちらへ向けた。
 
心配するような引き留めるような声がいくつも聞こえ、そして静かになっていった 声はなくなり、複数の足音だけが此方に向かってきている
シリカ
「何があった」 近くに控えているメイドに、確かめて来いと顎で指示を出す。
メイド
「……」お辞儀を一つして ワインボトルを持ったまま食堂の入口へと向かい 扉を開く
 
開いた扉から、 「──フランシアお嬢様」 という声が聞こえた
シリカ
――帰ってきたか」
フランシア
「──大丈夫だと、言っているでしょう。着替えますから、放っておいてください」 フランシアの声も聞こえてきて
シリカ
残った最後の食事を平らげてから、テーブルの上に置いてあった小さな紙袋を手に、席を立つ。
フランシア
その声が低く、暗く そして抱え込んだ感情を内包するかのような荒いものだと気づけるだろう
シリカ
「美味かった」 メイドたちにそう言ってから、声が聞こえてきた方へとずかずかと歩いていく。
メイド
「……」お辞儀を一つして シリカを見送った
 
使用人たちは 廊下で困った表情を浮かべて お互いの顔を見合っている
シリカ
「退け」 使用人たちをかき分けて、声の主の元へと急ぐ。
 
シリカを見かけると 皆一様に道を開けて この時ばかりは、自分たちの役目ではないと判断したのだろう
フランシア
フランシアは自分の部屋に入ったようで、扉が閉じるところが目に入った
シリカ
「……ふん」 帰ってきたのに挨拶の一つも寄越さんとは。不機嫌そうに一つ鼻を鳴らす。
――おい」 足は止めず、彼女の部屋の前まで足早に歩いていくと、無遠慮に扉をノックした。
フランシア
「──シリカ…?」 扉のごしに声がして
扉越し
シリカ
「帰ってきたというのに、私に言葉もないとはどういう了見だ」
フランシア
「………」返事はない
シリカ
「……」 言葉を重ねず、ドアノブを引いた。
 
鍵はかかっておらず、扉が開く
シリカ
部屋の中に入ると、後ろ手に扉を閉めた。
――ふん」 フランシアの様子を一瞥し、勝手に手頃な椅子を引いて腰掛けて。
フランシア
「……」鎧も脱がず、装備も解かず 部屋の中心に、力なく座り込んでいた
「……一人に、してくれませんか」 その声は、どこか虚ろで
シリカ
「何故だ」 足を組み、座り込むフランシアを見下ろしながら問う。
フランシア
「……」
「……お願いします。シリカ」
シリカ
「理由は」 問いかけを一度止めて、僅かに間を置いてから。 「話したくないのか」
フランシア
「……私は……」
「……裏切り者で…嘘つきで……」
シリカ
「……何を言っている」
フランシア
「………」 大きく息を吸う音がして 肩を震わせる 「……助け、られませんでした…」
シリカ
「……」 その言葉にしばし瞑目して、再び目を開ける。 「殺したのか」
フランシア
「……っ」 息を呑む音 続く沈黙が、答えだった
シリカ
「……ふん。考えられる中で、最もお前に都合の悪い展開の一つとなっていたわけだ」
――それで? そいつを殺したから、一人にして欲しいと?」
フランシア
「……ふ…ぅ…」 その言葉に、耐えかねたように 息が漏れる
肩が震えて ぽたり、ぽたり、と 雫がカーペットを濡らす
シリカ
「…………」
「……何を泣いている。貴様は、そうして他の多くを守ったのではないのか」
フランシア
「……お守りすると……約束…したのにっ…」
「私……はっ……」
シリカ
「予め、覚悟と想定はしておけと忠告しておいたはずだ」 足を解いて立ち上がり、フランシアの間近へとやってくる。
「賢しい貴様の事だ。今回の事態とて、頭の隅で予想はしていたのではないのか」
フランシア
「……私は…‥」 はじめて、シリカを見て 藤色の目を赤くして 潤ませながら
「……‥それが嫌だなって思ったのに…」
「……お会いして、お救いして…今度こそ‥幸せに……」
「そう、願ってたのに……」
シリカ
「……ふん、甘い事を言う」
フランシア
「また、花を見に……行けると……」
「……行きたかった…」
「…行きたかったの…」 ぼろぼろ、と大粒の涙が零れて
「なのに…わたし……この手で……」
シリカ
「戦とは――」 何者かの命、誇りに尊厳、幸福を奪うためのものだ。今回奪った相手だけが特別ではない、今まで殺してきた相手だろうと、それは同じ事だ。そう続けようとしていた言葉を止めて。
「……」 フランシアを見下ろしながら、しばし考える。
フランシア
「また守れなかった……また、目の前で……わたし……」
シリカ
目の前の力無き少女に掛けるべき言葉は何か。そこに優しさなどは不要だ。まして、掛けようと思ったとて、そんな言葉など浮かぶはずもなく、
――フランシア」 名を呼び、その場にしゃがみこんで視線の高さを合わせた。
フランシア
「…‥」 しゃくりをあげながらシリカを見つめて 零れる涙は止まることなく
シリカ
顎を指で掴んでぐい、と無理やり顔を上げさせて――
手に持っていた小さな紙袋から、一枚のクッキーを取り出して、フランシアの口に強引に咥えさせた。
「特別だ。くれてやる」
フランシア
「……」 あまりの事に驚いて しゃくりが止まる
シリカ
咥えさせたのは、バターたっぷりの甘いクッキーだ。慣れていない者が作ったのか、形はややいびつで、味も少々甘すぎる。
フランシア
「‥……」 手でクッキーを口に押し込んで 咀嚼する 「…これは」
シリカ
「ふん。初めてだったからな。出来について文句は受け付けん」
フランシア
呑み込んでから口を開いて 「……シリカ、が」
「………」耐えかねたように、再び息が吸われて
シリカ
「……私は、お前がそこまで嘆く理由は分からん。掛ける言葉も無い――いや、分からない」
「だから、代わりにくれてやった。疲れている時は、甘いものを食うのが良いと使用人が言っていたからな」
フランシア
「……」また、ボロボロと涙を流す
シリカ
「……おい、何故また泣く」
フランシア
先ほどよりも、もっと激しく、堰を切ったように
「ご…め、なさい…‥」
「…‥シリカの味が、優しくて…」 うぁぁ、と声をあげて、涙をこぼす
シリカ
「…………」 もしかして、不味かったのだろうかなどという不安は、その言葉に消えて。 「そうか」 優しいという言葉に、否定もせず、小さく頷いた。
くせで、マントを外そうと肩に手を伸ばしたが、その手は空を切って
「……強き事を求める者が、他者にそう容易く涙を見せるものではない」 ため息を一つ吐くと、フランシアの顔を胸元に埋めるように抱き寄せた。
「泣くのならば、隠しておけ」
フランシア
胸元で頷いて 「でも…今は……傍にいてください…」
先ほどとは、真逆の事を言う
シリカ
「……ふん、我侭な奴だ」 普段とは裏腹に、何処か満足げな色を乗せて鼻を鳴らす。
フランシア
シリカの胸を借りて、耐えて来た分だけ、フランシアは涙を流す
それこそ、ここまで誰にも見せてこなかったからこその、涙なのだと、気付くことはないかもしれないが
シリカ
その間、何を言うでもなく、何をするでもなく、ただ静かに嗚咽が止むのを待つ。
フランシア
もう少し続けたいですが、ここが区切りとしてとてもいい気がします
シリカ
そうだな。
フランシア
続きをまたどこかでやりましょう
シリカ
うむ。この続きならば何処か深夜でも出来よう。
フランシア
ではまた、後日
シリカ
うむ。またな
フランシア
)))
シリカ
)))
SYSTEM
フランシアが退室しました。
SYSTEM
シリカが退室しました。
シリカが入室しました。
SYSTEM
フランシアが入室しました。
シリカ
うむ。
フランシア
はい
では一区切りつけたので よろしければ私が再びナレーションなどを
シリカ
それで良い。任せた。
 
長いようで短い時間が過ぎ 嗚咽が収まったフランシアは、そっとシリカから身体を離す
目元を拭い、ようやく落ち着いた様子で、顔色や声音などが落ち着いていく
シリカ
「……ふう」 フランシアが離れると、何とも言い難い表情で大きくため息を吐いた。
 
改めて部屋を見ると 客室より一回り程大きく、整った調度類にその様式にしては小さくはあるが天蓋付きのベッドなどが置かれている
フランシア
「……」 顔を伏せて 落ち着きを取り戻すと、次にやってくるのは徐々に大きくなる羞恥の感情で 耳を赤くしている
シリカ
「後で使用人たちにも顔を見せておけ。あれでは仕事にも身が入るまい」 最初に座っていた椅子へと再び腰を掛け、足と腕を組む。
フランシア
「あの……」 感情がいつも以上に載った声で 「……お恥ずかしい所を、お見せしました‥」
「そ、そうします」 顔を上げて 頷いて 藤色の目は赤いが 鼻頭も赤い 
シリカ
「構わん。泣き顔なら見慣れている。妖魔共はすぐに命乞いをするからな」 鼻を鳴らして、小さな紙袋から一枚クッキーを取り出して齧る。 
フランシア
「……」 表現に困ったように 妖魔と一緒にされるのは複雑どころか嫌な扱いだ
シリカ
「まあ、美しさは比べるべくもないがな。奴らのは見るに堪えん」
フランシア
「……」 これまた困って シリカの表現に応じるほど、心は柔らかさを取り戻しては居ない様で
「……ありがとう、ございました」
話題を切り替える様に、感謝の気持ちを口にする
シリカ
「ああ。貸しにしておいてやる。そのうち返せ」
フランシア
「……大きな大きな、借りですね」 少し、笑顔を作って
「あんなに泣いたのは、久しぶりで……」
シリカ
「……さっきの状態では、思い詰めて何をしでかすか分からんからな」
フランシア
「誰かに支えて貰って泣いたのは……初めての経験でした」
シリカ
組んでいた足を解いて、テーブルに片手で頬杖をつく。
「私もあんな事をするのは初めてだ。まったく、柄でもない……」
フランシア
「……初めて同士でしたか」 ふふ、と笑って
「でも、シリカの傍はとても安心できました。帰ってきたんだなって、思えて……とても」
「だから余計に、泣けてしまったのかもしれません…」 照れたように笑って
シリカ
「私は居候だぞ……。私相手にそんなことを言っていては、使用人たちに何を思われるか」
フランシア
「そうですね……でもここに彼らは居ませんから」
「特別です。内緒ですよ、シリカ」 しーっと、口元に指を当てて
シリカ
「ふん、何が内緒だ。貴様がいきなり部屋に逃げ込んだ時点で、奴らもある程度察しているだろう」
フランシア
「今言った事に対してです。後で彼らにもちゃんと謝ります」
シリカ
「さっきの情けない泣き声も、盗み聞きしていた奴も居るかもしれんな」 ちら、と扉の方に目をやる。
フランシア
「……どうでしょうか。案外、誰も居ないかもしれませんよ」
シリカ
「薄情な奴らだ」 鼻を鳴らし、再び足を組んで背もたれに背を預ける。
フランシア
「いえ」
「シリカがここに来たから、そう思うんです」
「たぶん、シリカに任せてようと、総意が取れてる気がするのです」 ふふ、と笑って
任せようと
シリカ
「奴らは私に任せて解決するとでも思っていたのか……?」
フランシア
「事実、解決しているではありませんか」 扉に近づいて行って
開いて見せる 外には誰もおらず 話し声すらしない
「貴方はお客様かもしれませんが、」 扉を閉じて
「もう、この屋敷の一員でもあるのですよ。シリカ」
シリカ
「……」 扉の外を見てから、目を伏せて。 「私はただ貴様を泣かせただけだ。具体的にどうしろと解決策を提示してはいない」 
「まだ家主にすら認められていないのだぞ。それの何処が一員なのだ……」
フランシア
「……形式が必要ですか?」
シリカ
「必要だとも、欲しいとも言っていない。事実を言っただけだ」
フランシア
「それとも、それがあれば本当に一員になってくれるという事でしょうか」 シリカの近くまで戻って来て、 また微笑んで 
「私が言えることは」
シリカ
「…………」 近づいてくるフランシアの顔をじっと見つめ返し、少しして目を逸らす。 「私は此処の使用人に名を連ねる気はないぞ」
フランシア
「貴方にはいらっしゃいませ、ではなく。お帰りなさいと言いあいたいといと思っています。という事です」
あいたいと
シリカ
「ふん、それならばすでに使用人共に散々言われている」
フランシア
「使用人とかどうかではなく……ここはもう、貴方の帰る場所の一つにしてくださいと、そう思ってるだけですよ、シリカ」
「……彼らも、私と同じ気持ちという事ですね」 それを聞いて嬉しそうに笑った
シリカ
「さっきまで泣いていたとは思えんくらい強気だな」
「言われずとも、此処はすでに私の拠点だ。今の私にとっては、此処が戻ってくる場所の一つではある」
フランシア
「強気…という訳ではないのですが…その、」
「……当分は、大切な友人が離れて行くのを見たくないんです」
「……私の、我儘なんです」
シリカ
「かつての知人を手に掛けたことで、それが怖ろしくなったか」
フランシア
「…知人ではないのです」
「……大事な、もう失くしたと思ったから、取り戻したかった…」
「大事な、友人だったんです」
「……」顔を俯かせて 「怖い、と思ってはいけませんか?」
シリカ
「ただの言葉の違いだ。知人であれ友人であれ、それが手から零れ落ちたからこそ、私に対してそういう感情を抱いているのだろう」
「それが悪いとは言っていない」
「ただ、一時の感情に任せて言う言葉ではないと言っているだけだ」
フランシア
「……そう、ですか」確かに、自分は今弱っている 縋りたいだけなのかもしれない
「…でも、気の迷いの類ではありませんよ。シリカ」
「……本心です。…信じては、頂けないかもしれませんけど」
シリカ
「……貴様は軽々しくそういう言葉を口にしそうだからな」
フランシア
「……ただいまです、シリカ」 顔を上げて 改めて、帰還の旨を口にして 微笑む
シリカ
「どうせ、今までも同じような言葉をいろんな相手に言って――
「……」 突然の帰還の挨拶にバツの悪そうな表情になる。 「人の話を遮るな、馬鹿め」
フランシア
「あう……ごめんなさい」
シリカ
「ふん、オカエリなどとは言わんぞ。柄ではないからな。鳥肌が立ちそうだ」
フランシア
「……」 ふふ、と笑って
「先ほども仰っていましたが、今はシリカしか目の前に居ないのに、どうして以前の話を持ち出すのですか?」
シリカ
「……?」 一瞬質問の意図が読めず疑問符を浮かべた後、腕を組んで考えてみる。 「……確かに、他の奴の事など気にする必要はないな」
フランシア
「沢山、お招きした事は確かにありますし、礼儀の上での会話は数えきれない程しました」
「でもこの部屋で、対面で、ずっとうちにいらっしゃいませんかと言ったのは」
「……貴方で、二人目ですよ。シリカ」
シリカ
「……一人目は」
フランシア
「……もう、居ません」首を横に振って この手で骨を砕き、内臓を切り裂き、血の海に沈め、鬼のような形相を目を閉じさせることでもとに戻した
シリカ
「…………」 分かりきっていた事をわざわざ聞いて、先程の質問の答えが見つかった。 「良いのか。私は、それを聞いて安堵するような奴だぞ」
フランシア
「……?」 暗くなりかけた表情を怪訝そうに 「安堵する…ですか?」どうして、と言いたそうな声音で
シリカ
「そいつがもう居ないからだ」 鼻を鳴らし、答えになるようなならないような微妙な言葉を返した。
フランシア
「……、お墓は、建ててきました。ルートヴィヒと一緒に埋葬できるように手配をしたので」
「…‥心の整理がついたら、一緒に来てくれませんか」
シリカ
「ルートヴィヒの奴を嘲笑ってやろうと思ってはいた故、それは別に構わんが……」
「良いのか、私で」
フランシア
「私は、ルートヴィヒの事をよく知りません。彼の方は、私が伺っても先方が困るだけでしょう」
「ですから、貴方が良いんです。シリカ」
シリカ
「やはり貴様は馬鹿だな……」
「私が良いのかと問うたのは、二人目が私で良いのか、という意味だ」
フランシア
「ああ…‥」
「私の中で答えはもう定まっていたので…」 困ったように笑って
「失礼しました」一礼して 「勿論ですよ、シリカ」 笑顔を作る
シリカ
その笑顔に視線は合わせず、 「私が“以前”を気にしていたのは、どうやら嫉妬のようでな」
「下らん」 どう言葉を続けようかしばらく考えた後、そう呟いて言葉を切った。
フランシア
「嫉妬……ですか」
「……どうお答えするのが良いかは、私の中ではあるのですが」
シリカ
「ああ」 テーブルの上に腕を組んで、それを枕に頭を乗せた。
フランシア
「それこそ、気の迷いだと言われてしまいそうなので、また今度に致しましょう」
シリカ
「……意外に意地が悪いな」
フランシア
「え…」
「……貴方が、先に軽々しく口にするべきではないと言ったのですよ?」 頬を膨らませて
シリカ
「だったら、勿体ぶるような事を言うな。私は気が長い方ではないのは貴様がよく知っているだろう」 同じく、むすっとした表情でそっぽを向いた。
フランシア
「‥…シリカが私から離れて行く事はあるかもしれません」 シリカの様子を眺めながら 呟いて
シリカ
「ああ」 振り向く事なく、その言葉を肯定する。
フランシア
「貴方は誇り高い方なので、私が対等とふさわしくないと思ったのなら、そうなると思っています。精進の甲斐があるとは思いますが」
「ただ……」
少し間をおいて
「私の方から、シリカから離れる事はありません。貴方が此方に居る限り、私は貴方と一緒に居たいです」
「ライバルだから、対等だから、という話ではなく、貴方が貴方だから」
「私はそうしたいと思います。シリカ」
シリカ
「先程からシリカシリカと、まるで子供のようだな」 そっぽを向いたまま、ふんといつものように鼻を鳴らし。
「いつか後悔するぞ、私にそんな言葉を言った事を」
フランシア
「……友人は出来る限り名前で呼びたいです。呼び捨てにするなら、尚更」
「それこそ、初めてなのですから」
シリカ
「私は蛮族だからな。それは忘れるなよ」
フランシア
「貴方は貴方です」
「バルバロスである部分を含めて」
シリカ
「……そういう意味ではなくてな」
フランシア
「……そろそろこっちを見て頂けませんか。流石に、余所見をされたまま話すには悲しい距離感です」
シリカ
「……」 要求は無視して、目を合わせないまま立ち上がる。 「まあいい。貴様を取り巻く環境の事など、私の知ったことではない」
――……」 少し間を置いて、ようやくフランシアを見、
口を開きかけて、閉じた。
「柄でもない事をして疲れた。私は眠る」
すたすたとフランシアのベッドまで歩いていって、飛び込むようにフランシアに背を向けて寝転がった。
フランシア
「……」 呆気に取られつつ 「こうして眠るのも、貴方で二人目です」
大事な思い出を想起するのに、何故か悪夢を見る気がした
今夜は、誰かと一緒が良い そう思う
シリカ
「……ふん、辛くなるなら思い出すのはやめておけ。また泣かれては敵わん」
フランシア
「二人だとぶつかってしまうかもしれないので、ちょっと詰めて頂ければと……軽食を済ませてきます」
金具を外す音がする 着替え始めたようだ
シリカ
「……」 端に寄るように、僅かに体を動かして。 「下らんな……」 何に対してか、そう呟いて、フランシアの立てる音を聞きながら目を閉じた。
フランシア
一度部屋を出る音がして、 しばらくしてから戻ってくる 灯りが消えて、ベッドに部屋の主が潜り込んでくる
「……おやすみなさい」 そう呟いてシリカの方を向いて目を閉じる
シリカ
「…………」 結局、彼女が戻ってくるまで眠りに落ちることはなく、スペースを開けるように少し体を動かしてから。 「……ああ」 小さく返して、今度こそ眠るべくしっかりと目を閉じた。
フランシア
こんなところでしょうか
シリカ
うむ。
フランシア
きっと夜中うなされてると思います
シリカ
目が覚めてしまったら何かしらはしてやる。
フランシア
優しいですね
シリカ
横で煩くされては寝られんからな。
フランシア
では お付き合いありがとうございました
またお会いしましょう
シリカ
うむ。こちらこそな。
フランシア
)))
シリカ
また次の機会に。
)))
SYSTEM
シリカが退室しました。
SYSTEM
フランシアが退室しました。
背景
BGM