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コモンルーム[V]

20191214V_0

SYSTEM
アネットが入室しました。
SYSTEM
シグネが入室しました。
アネット
そろそろなんか起こりそうな気がするけれど、何が起こるか分かんないからこういう時はいつもの事をするのよ
シグネ
うむ。
アネット
きっと兄さまに言えば練兵所なりなんなり貸してくれると思うの
 
 
 
 
シグネ
むしろ暇な時は入り浸って兵たちの訓練に当たっていそうな気もする。
 
――ディニス大鋼国。そこは堅牢な鋼壁に囲まれた、リアン地方の西部の国。
巨大な鋼鉄製の跳ね上げ橋“大鋼橋”や、“鋼狼門”と呼ばれる首都ディニスの北部を護る巨大な門などに、その名が端的に示されている。
同時に、蛇頭海と翠蛇海を繋ぐサーペントネック海峡に構えられた、海運の国であり、鋼鉄と潮のかおりに満ちた国だ。
シグネの兄、カイ・キヴァリの要請を受けて遠くこの地へとやって来てしばらく経つ。
一度、引き返したりもしたが、この国での生活も幾分か慣れてきて、いわゆる日課的なものも出来てきた。
一つは海岸の散歩。砂浜を走り、岩壁の間際を歩き、渡り、体力とバランス感覚、そして潮風に慣れる。
そしてもう一つは―――
 
 
堅牢な城塞都市の一角、あちこちにある練兵場の一つで今、一人の少女が模擬戦をしていた。
銀灰色の髪をした小柄な少女だ。模擬戦用の槍、そして小盾を手にしているがいかにも華奢で、相手役の大柄な兵士と比べると何とも頼りなく見える。
―――」 構えらしい構えもせずにボーっと立っている。あまり目の前の相手に気を配っているようにも見えない。
兵士
「はぁ……はぁ…うぉぉぉぉ!!」 対する兵士の方は既に息が上がっている。幾度となく打ち込んだが全て躱されているのだ。だからといって、誇りある大鋼国の軍人たる者が一冒険者に遅れを取るなどあってはならない。故に、愚直なまでに打ち込むのだ。
アネット
「ん」 踏み込みと腕の動きだけチラリと見て、重心を傾けて躱した。訓練用の刃引きした剣が鼻先を通り過ぎる。
――」 そのまま、手にした槍をちょんと前に突き出した。
兵士
「ぐ」 革鎧に模擬専用の槍の先端が食い込んで、息が漏れ、 「がはっ、ごほっ」 乱れていた呼吸が限界を迎え、膝をついた
シグネ
――そこまで」 彼らの戦いを脇で眺めていた白銀の髪をポニーテールにまとめた娘が、ひとつ手を叩くと同時に声を投げた。
兵士
「えぇ…」 なんで?という顔をそちらに向けた。まだ全然体が温まっていないのに
アネット
「えぇ…」 なんで?という顔をそちらに向けた。まだ全然体が温まっていないのに
アネット
わたしよ…
シグネ
「いくら劣勢だからといって、ああがむしゃらに打ちこむ者が居るか」 兵士に対して咎めるような口調で言いつつ、二人に近づいていく。
「1対1では、これ以上続けてもどちらの訓練にもならんと判断したからだ」
兵士
「自分は、ま、まだ、やれます…っ」 意気込みは結構だが膝にとても満足な戦いができるとは思えない様子だ
シグネ
少女の頭に一度手を置いてから、兵士へと手を差し伸べる。 「引き際を弁える事も、兵にとっては重要だ。立てるか?」
アネット
「じゃあ、目をつぶる?」 小首を傾げ、目を閉じてみせる。悪気はないのだろうが相手にしてみれば酷い侮辱だろう
兵士
「だ、大丈夫です。このくらい…!」 意地で立ち上がった。手を取りたかったのは山々だが矜持というものがある。 「くっ……」 今傷ついたが…
シグネ
「いや、模擬戦でなく、槍兵たちに槍術でも見せてやれ。とは言っても、お前と兵たちでは装備の傾向も違い過ぎて、何処まで参考に出来るかは何とも言えん所だが……」
「意地を張るのは結構なことだがな。訓練で無理をしすぎて、不測の事態に対応出来なくなったなど、笑い話にもならんぞ」 立ち上がった兵士に軽くデコピンした。
アネット
「そうじゅつ?……ああ、槍ね。 いやなところと死ぬところを狙うだけじゃない?」 少女は幼いころから人を殺す為の訓練を受けてきた。身に沁みついたそれは、自分では説明する事が出来ないものだ。
兵士
「うっ」 額を小突かれてカァっと赤くなった。いけない、彼女は上官の…
シグネ
「まあ、それはそうか」 アネットから返ってきた予想通りの答えに苦笑が漏れた。 「仕方あるまい、そちらについては引き続き私が指導するか」
「下がってしばらく休んでおけ。回復したら、こういう手合との戦い方も含め、鍛え直してやる」
アネット
―――」兵士の顔色は赤い。さっきまでは運動後の上気だった。自分が目をつぶるか言った時はちょっと怒った感じに見えた。でも、今のは
シグネ
兵士にそう言ってから、アネットに向き直り。 「……あ」 これはいけないやつだ。アネットの目の前で大きく片手を上下に振ってみる。
アネット
膝の皿を蹴り砕くくらいなら良いんではなかろうか、とっぱつてきななんとかのあれだ
シグネ
「アネット、アネット」
アネット
「ん」視界をシグネの手がよぎった。軸足に込めていた力を抜いた 「何?」
シグネ
「先程制止した時、随分不満そうな顔をしていたが……まさか、本気でやり合うために模擬戦をさせたと思っているのではなかろうな」
兵士
「ハッ、失礼いたします」 自分が今、よく分からない理由で蹴られようとしていた等とは露知らず、その場を離れた。
同僚たちには小突かれたが、あの小柄な少女を相手に無様な戦いだったという意味合いではなく、あのキヴァリ女史のデコピンを受けた事へのやっかみだ
アネット
「……」去って行った兵士とその仲間のやり取りをジーっと横目で見つつ  「訓練よね?」
シグネ
「……」 そんな兵士たちのやり取りが聞こえるが、自分の心が向いているのは目の前の少女一人だ。申し訳なく思いつつも、心の中できっぱりと断って満足しておく。 「そうだが、私とやる時とは全然違うからな」
「お前と彼らでは、個人としての実力が違いすぎる。今の訓練の目的は、適度に加減し、彼らにお前のような相手との戦い方を覚えさせていくことにある」
アネット
「……そうだった」始まる前になんかそんな事を言っていた気もする。途中で飽きてきてなんか忘れてたのだ
「もっと、”葉”らしくした方が良かった?」
シグネ
「周りの事を考えられるようにはなったが、そういう所はまだまだだな」 この訓練に参加させているのは、そういう感覚を養わせる目的もある。
「動きを“葉”らしくするのは間違いではないが、本気でやるのは論外だぞ。いつも私と他の兵たちの模擬戦を見ているだろう?」
アネット
「これを使ってるとね、なんか違うのよ」 切っ先の部分に布を巻きつけた模擬専用の槍――実質ただの棒だが――に視線を向けて
シグネ
「いつもの武器を使っていては、それこそ訓練にはならんだろう。あの時の私たちとは違うんだぞ」
アネット
「これで殺せるところを狙いたくなるの。目とか喉とか、またぐらとかよ。それだと何か違ってくるし」
シグネ
「殺すのが目的ではないからな。……教えるためにどう戦うべきかは、なかなか難しいか」 彼女の出自を考えれば、それも仕方のないことだ。腕を組んで唸る。
アネット
「殺したいわけじゃないんだけど、そういう風に考えちゃうの。ごめんなさい、あんまり役に立てなくて」
シグネ
「……」 そこでちゃんと謝るのが可愛すぎる。思わず抱きしめそうになったが、兵士たちの手前ということもあり、咳払いをして誤魔化した。 「大丈夫だ、お前もこれからそれを学んでいってくれればいい」
「アネットのような少女に圧倒される悔しさというのも、糧にはなるだろうし、な」
アネット
「うん」 学べという言葉に素直に頷き  「悔しいのがごはん?」小首を傾げた
シグネ
「ああ。悔しさというのは、成長するためのバネにもなる。お前も、悔しい事や悲しい事があった後、今度はそうならないようにもっと頑張ろうと思ったことがあるだろう?」
アネット
「……成程」悔しい、悲しいという気持ちを理解したのは何時からだったか。葉の少女達が犠牲になった時、自ら手にかけた時、いつもそんな気持ちが湧きおこってきて、それを繰り返したくなくて頑張ってきた。これからも頑張るだろう。
シグネ
「大小はあれど、そういう事は先に繋がるものだ」 納得しているアネットの頭を優しく撫でて。 「しかし、これだけではお前にも不満が残るだろうか……」 今の話ではなく、訓練の結果が、だ。
アネット
「悔しいのがいいのね……そう。  そう」口元に指を当て、何事かを考え始め、頷いた。
シグネ
「……ど、どうした?」
アネット
そして何を思いついたのか練兵場に隣接した休憩所や兵舎などを兼ねた建物の方に走る。一度切ってからまた伸び、今も伸び続けている銀灰の可ポニーテールがぴょこぴょこと揺れる。
「借りてきた」戻ってくると、その手には羽根ペンとインク壺がある。これよ、これがいいのと言わんばかりにそれを見せつける。
シグネ
「……え、えぇ……」
アネットの手にあるものを見ると、気の抜けた声をあげた。
アネット
「私はこれで戦う」ペンは剣より強しとでもいうのか、しかし、大真面目(?)だ
シグネ
「それでどう戦うつもりなのだ……」
「負かした相手の顔に落書きでもしようとでもいうのか?」
「それとも……」
アネット
「殺せそうなところに線を引くのよ。近付いて、くぐって」
シグネ
「やはりそちらか」
アネット
「いっぱい近づかないとだし、棒で弾いたりできないからいつもより難しいわ。たぶん。 あ、刺さないようにしないと」
シグネ
「成程、それは確かに有効かもしれんな。何処をどういうタイミングで狙われたのか、よりはっきりと視覚で知覚出来れば、良い訓練になる……と考えられなくもない」
「ああ。目などを狙ってはいかんぞ」
アネット
「目を潰すなら指でやった方が早いわ」
シグネ
「説得力のある回答をありがとう」
アネット
褒められてうれしいって顔をしました
シグネ
「不満ならば私が相手をするかと思ったが、それならば兵士たちとの模擬戦を続けさせても良さそうだな」
アネット
「うん、シグネが相手をすることはないわ。あいつ   あの人たちは私が相手をする。くやしくさせてわからせるのよ」
シグネ
「……」 あ、これ駄目なやつだ。 「アネット……指導のために彼らには優しくはしているが、勘違いはしてはいかんぞ」
アネット
「知ってるわ。 でも、シグネはそうでも、そうじゃない奴もいるのよ。いるわ」あいつとあいつ、それからあいつ、あいつもだ。
シグネ
「私がそちらを向くことはないのだから、別に気にする必要はないだろう」
アネット
「…これも悔しいのよ」珍しく頬を少し染めて視線を外に向けた
シグネ
「……」 ああもう、可愛すぎる。我慢できなくなって目を逸らしたアネットの顔を胸元に抱き寄せた。
アネット
「あ……、あの人は違うわ。ずっと私の脚を見てた」視線の先には一人の兵士がいるのだ。さっき対戦してた相手ではない。シグネを見てるわけでないから許そう。
シグネ
「……ん?」 アネットの言葉を聞いて、彼女の視線の先を見た。 「……こほん」 いい度胸だと口に出そうになったのを抑えて、咳払いした。
「お互い、訓練には私情を挟まないようにしよう。そこで我慢した分は、後でゆっくり発散すれば良いだろう?」
アネット
「焦らしてる?」 素直で無邪気なようで時々こうして妖艶さを覗かせる瞳を向けるのだ。
シグネ
「い、いや、そういうことでは……」 そういう目を向けられると、途端に勢いがなくなってしまう。そういう時は、一度も彼女に敵ったことがないのだ。 「……ないわけでもないが、ほら、な。……うん」 分かってくれと目で訴える。衆目を集めてしまうような状況でこんな話をするなど恥ずかしくて耐えられない。
アネット
「……うん、ちゃんと訓練しましょ」抱き寄せられて自然に体重を預けていた体をスッと離し、頷いた。さっきまでの艶めいた様子は欠片もない
「シグネの国の人達もあんまり死んで欲しくないし」
シグネ
「ああ、私たちはそのためにこうして彼らの訓練に参加させてもらっているのだからな」
此方も気を取り直して表情を引き締めると、アネットの言葉にしっかりと頷いた。
アネット
「じゃあ、私は今から悪い”葉”よ。 それで、このペンの先の黒いのは毒、えーと、3文字くらいかかれたら死ぬ」
アネット
【✔:ぐ,し,ね】 [×:]
シグネ
「分かった」 アネットの言葉を受けて、兵士たちを向き直る。 「引き続き、彼女と1対1での実戦形式での訓練を行う。彼女の持つペンを上手く避けながら、可能な限り長い時間戦い続けろ」
兵士
「そんな、それではあまりにも…」「いくら身のこなしが素早いからって武器もなしに」「いや、だが、実際誰も…」
シグネ
「言っておくが、彼女が本気を出せば私でも3分も保たずに3度捉えられかねん。舐めて掛かると痛い目を見るぞ」
アネット
「3人くらいの方がいいかも? れんけい?の練習にならない?」
兵士
「くっ…こうまで言われて引き下がれるか、俺は行くぞ」「いや、俺が!」「近づかせなければいいって事だよな。それなら…」
シグネ
「彼らがそれでよければ、な」 兵士たちに目を向けて
アネット
「やってみて、考えましょ」 ペンを手に、最初の一人(流石にいきなり3人では来なかった)に向かっていった
私が比較的綺麗に描けるのはこの3文字だけ!
【✔:ね,し,ぐ】 [×:]
シグネ
「って、まだ始めの合図も出していないというのに……まったく……」 ぶつぶつ言いながらも、アネットの姿を見送って。
アネット
開始の合図も待たずに襲い掛かってきた少女を相手に1人目はあっという間に脇腹や内腿、首筋などに文字を書き込まれた。
「”葉”は合図なんて無しに来るわ。本当なら二人以上で、反対側からもよ」
【✔:ね,し,ぐ】 [×:]
シグネ
「そうするにしてももう少し段階が進んでからで良いだろうに……」 まあ始まったものは仕方ない。いつでもストップを掛けられるように、適切な距離を保って監視に回る。
アネット
2人目も間合いの内側に踏み込んで、ろくに武器も触れないうちに3文字書き込んで終了した。
【✔:ね,ぐ,し】 [×:]
シグネ
1度もちゃんとかけていない……
アネット
3人目は槍を使って距離を取ろうとした、間合いを保って近づかせない事を念頭にした立ち回りだ。
しかし、ほんの少ししか持たずに近接されてからはあっさりと片付けれられてしまった。
シグネ
「……確かに、1対1ではまだまだ訓練にはならなさそうだな」
そんな様子を見て、片手を腰についてため息をついた。 「よし、3人同時に切り替えよう。互いに連携を取り、相手を思い通りに動かさない事を意識して立ち回れ」
アネット
「その黒いのは死ぬやつよ。ナイフに塗ってあればすぐに回って苦しんでから死ぬことになるわ」ペンを手にした姿は間抜けだが、淡々語る様はまさに暗殺者だ
兵士
「ハッ!」「了解しました!」「こなくそ…!」 
シグネ
「今彼女が言った事をしっかりと意識し、訓練とはいえ本気で挑めよ。無様な姿を見せた者には、ついでにそのペンで顔にも落書きを施してやろう」
冗談か本気か、くつくつと笑って兵士たちに言ってから、最初の3人を選び、訓練開始の合図を出す。
そうしてその日は、日が暮れるまで訓練に明け暮れたのだった。
シグネ
時間的にもこんな所か。
アネット
【✔:し,ね,ぐ】 [×:]
【✔:ぐ,ね,し】 [×:]
【✔:ぐ,ね,し】 [×:]
シグネ
一度もかけてない……
アネット
かけなかったよ・・・
シグネ
多分私相手にならかけるよ……
【✔:し,ぐ,ね】 [×:]
ほらな。
アネット
包囲戦や一人を囮にしての二人がかり、時間差攻撃などを躱し躱し、何度も書き込んで、兵士たちがインク塗れになるまで続いたのだ。
訓練が終わると流石に疲れたのかぐったりとした様子を見せ
心配して近寄ってきたシグネにまんまと書き込みに成功するのだ
書いた文字はこうだ 『あねっと』
アネット
シグネには私の名前を書くのよ
シグネ
かわいいやつめ。
アネット
(ツ)
シグネ
訓練という焦らしを入れたことできっとその後は大変だった( ˘ω˘ )
アネット
その晩、シグネが反撃を試みて成功したか否かは本人たちのみぞ知る…
シグネ
うむ……。
アネット
かなりしつこいと評判
シグネ
【✔:はんげきできた】 [×:できなかった,やっぱりアネットにはかてなかったよ,がんばりはした]
頑張ったぞ。
アネット
やるじゃん
シグネ
私だってやるときはやるのだ。
さあ、今日はこのくらいにしておいて撤退しよう。
アネット
弱点をみつけたのかもしれない
シグネ
アネット研究家だからな。
アネット
お付き合い感謝なのぜ
シグネ
お付き合い感謝だ。
)))
SYSTEM
シグネが退室しました。
SYSTEM
アネットが退室しました。
背景
BGM