このログにはBGMが含まれています。
音量設定をONにしますか?
(後からでもメニューから設定変更できます)

コモンルーム[V]

20191212V_0

SYSTEM
シリカが入室しました。
シリカ
ここがヴィクトリールームだ。
SYSTEM
フランシアが入室しました。
フランシア
お待たせしました
シリカ
うむ。
開幕の状況は任せた。
フランシア
では
 
 
 
 
 
 
リアン地方イルスファール王国 王都イルスファール
冬の乾期には珍しい、雨の降る日
ある騎士の屋敷の一室、応接にも使われるサンルームで、金髪に藤色の瞳の少女がガラスに落ちる水の珠を見つめている
伴には優しい香りのハーブティ 白いブラウスにスカートを合わせた格好で、ただただ、その景色を眺める様にして時間を過ごしている
フランシア
「……」久しぶりの雨、王都に戻ってから、報告。大剣ランクへの申請の許可が下りる等の対応をこなしていたら、あわただしい時間が過ぎていた
シリカ
降りしきる雨の音を打ち破るように、背後の方から足音が聞こえて来る。
聞こえて来る足音は複数で、それに合わせて幾人かの言い合う声も届く。
フランシア
「……」考え事をしようとして見入っていると、騒がしい声にそちらに目を向ける 何か、あったのだろうか
シリカ
それから程なくして、サンルームへと侵入者が現れた。
――おい」
フランシア
「シリカ?…何か騒がしいような」
そちらに目を向ける
シリカ
現れたのは、この屋敷を間借りしている白銀の髪と角を持った娘。髪と衣服は雨に濡れ、強引に掛けられたであろうタオルを鬱陶しそうに掴み、フランシアへと声を投げた。
彼女の後ろでは、使用人たちが困ったような顔で様子を伺っている。
フランシア
「…ず、ずぶ濡れじゃないですか」 慌てて立ち上がり
シリカ
「誰も拭かんとは言っていないだろう」 背後を振り返り、タオルで身体を拭こうとしてくる使用人たちを手で追い払う。
フランシア
「ごめんなさい。私がやるから廊下をお願いね」 使用人たちにはそう声をかけて、替えのタオルを何枚か貰う
シリカ
「雨の中で訓練していただけだ。後で風呂にも入る」 文句はあるまいと、鼻を鳴らす。
フランシア
「……先にお風呂にしましょう」困ったように笑って タオルを手元に持ちつつ
「少し水気を取りましょう」乾いたタオルを改めて手渡して
シリカ
「それは後でいいと言っている」 タオルを受け取って、乱暴に自分の髪を拭き始めた。
フランシア
「お風邪を引かれても困りますし、それに身体を温めないと」
シリカ
「この程度で体調を崩す程弱い身体はしていない」
フランシア
「…分かりました」渋々といった様子で頷いて 「であれば、せめて温かいお茶でもいかがですか」
シリカ
「貰おう」 髪を拭いて、身体を拭くと、乾いたタオルを椅子に敷いて、どかっとそこに腰掛けた。
フランシア
濡れたタオルを籠へ入れると戻って来て なれた手つきでカップにお茶を注ぎ、ソーサーをシリカの前へ置く
「ちょうど持ってきたところだったので、温かいですよ」
対面の席に座り ふんわりと微笑んだ
シリカ
――うむ」 何処か満足げに頷く。 「此処数日は貴様以外の奴ばかりに淹れさせていたからな」
フランシア
「留守の間お変わりはありませんでしたか」
シリカ
足を組み、茶を一口飲んでから。 「何も無さすぎて退屈だったくらいだ」
フランシア
「いい事です。戦地や仕事に出れば、過ごせない時間ですから」 言い終えてからこちらも一口お茶を飲む
シリカ
「そればかりではすぐに飽きてしまう。それに、貴様は随分愉しそうな仕事をした上に、上のランクの認可を受けようとしているらしいではないか」
フランシア
「──無為の時間に耐えうるものこそ、最終的な勝利者足りえる……士官学校時代の同期の言葉でしたね」
「……楽しい、かどうかはともかくとして」
「大剣ランクの申請許可は下りました……ただ、申請するつもりはまだありません」
シリカ
「ふん、だから訓練していたのだろう」
「フランシアの時間も久しぶりに空いているというから文句を言いに来ようと戻ってきたら、召使い共が濡れたままで歩くななどと私をしつこく追いかけ回してくるし……」
「……む?」
「何故だ」
フランシア
「……手放しに、喜べるものでもなかったものですから」
「彼らの仕事は家の管理ですから、家を荒らす状況に対しては頑強ですよ」苦笑して
シリカ
「戦果はそれなりのものだったと聞いているが」
フランシア
「植え込みで花を摘んでしまって庭師に叱られたこともあります」
「はい……戦果それ自体は申し分ないでしょう」
シリカ
「……ふん、この家の召使い共は生意気が過ぎる。普段のように大人しく言うことを聞いていれば良いものを」
フランシア
「彼らには彼らの誇りがありますから」また笑って
「この植え込みに自分がどれ程時間をかけたか、その為にどれ程の努力をして来たか、お嬢様が手折った花にどれだけの価値があるかと」
「長い時間お説教されました。父からも、人の仕事にはそれぞれ誇りがあるのだから、その者の働きを無為にすることはどんな人物にも許されないとお叱りを受けました」
シリカ
「やはり生意気だな。力も持たぬくせに主家の者に逆らうなど、普通なら即首が飛んでいる所だ」 物理的に。
「貴様もよくそのような事を言われて手をあげなかったものだな」
フランシア
「手をあげるどころか、謝り通しでした」
「5歳なりに頑張って言葉を尽くしたんですが」
「次やったら土壌改善のためのミミズと親密になる機会を何度でも提供します、と締めの言葉を」苦笑して
シリカ
「そんなだから使用人共が増長するのではないか」
「何だ、虫が苦手なのか」
フランシア
「今は平気です。でも当時は苦手でした」
シリカ
「そうか、つまらん」
フランシア
「お花についていたら手放してしまうくらいに……」どこか遠くを見るような表情になって
シリカ
「……まあ、それはいい。此処は貴様たちの家なのだからな」
「髪の手入れをする時にやたら遊んで来るのも赦してやる……」
――で、戦果の話だったな」
フランシア
花を思い出すと、連想する風景 「……ああ、はい」
大人しいけれど朗らかな笑顔、花の名前と花言葉を教えてくれた彼女をどうしても思い出す
「……名前の知られた男爵級ドレイクを討伐しました」
シリカ
「……」 テーブルに片手で頬杖をつく。 「聞いている。少し驚いたぞ」
フランシア
「何とか倒せましたが、強敵でした……名を、ルートヴィヒと言って、黒炎を操るドレイクでした」
「……はい、倒せたのは周りの助けもあってこそですから」 少し驚いた、と言われて
シリカ
「私の記憶にある奴と相違なければ、決して実力の無い者ではなかった」
フランシア
「……ご存じ、なのですか」
こちらが驚かされて
シリカ
「ああ、昔にな。真剣勝負ではなかったが、直接剣を交わした事もある」
フランシア
「堅実で冷静なところがあるドレイクにしては武勇を誇るようなところがある方でした……事実、強かったです」
「どのような、人物だったのですか」
シリカ
「素直に他の実力者たちに迎合していれば、いつかより大きな力を手にする事も出来ただろうに。馬鹿な奴だ」
「ドレイクとしては変わり種だった。故に、私の父とも交流があったのかもしれんな」
「人族の文化に興味を持ち、貴様たちが造り出したものを自らの手に収めようと考えているような奴だったな」
フランシア
「…奥方が居たという話を口にしていました」 居なかったら娶っていたという台詞は流石に伏せて
シリカ
「言う事が一々回りくどい奴ではあったが、奴の双剣術には目を瞠るものがあった。機会があれば学んでみたいと思う程度にはな」
「……何?」
フランシア
「‥‥双剣?」
シリカ
「……」 同時に質問を返してきたフランシアに、片眉をあげてみせた。 「一対の魔剣を使ってはいなかったのか」
フランシア
「事実かどうかは分かりませんが、…居なければ私を娶りたいと」 言わなければ話が繋がらないと思って改めて口にした
「はい。残された魔剣は一振りでした」
シリカ
「…………」 眉根が寄った。 「ふん、死んで当然だな」
「……私の知る男と同一人物であるのならば、わざと一振りのみしか使わなかったということになるが、」
フランシア
「……」あれ、何故不機嫌になったんだろう
シリカ
「流石にそのような益体のないことをするような男ではあるまいな」
フランシア
「……倒した後、魔剣が残っていたと思ったら」
「消えてなくなっていたのです」
「黒い魔剣でした。不思議だな、とは思ったのですが……」
シリカ
「昔、奴と手合わせした時には黒と白、一対の魔剣を扱っていた」
フランシア
「……一対の」
「……」なぜかは分からない ただ手を抜くような相手でもないはずだ
シリカ
「ああ。2つの力を合わせて、真の力を発揮するとも聞いた覚えがある。その手合わせの時はただ同時に振るっているだけで、真の力は発揮できていない、とも聞いた」
「当時は、竜化なしでは私に敵わなかった負け惜しみにしか聞こえんかったがな」
フランシア
「……なるほど」
シリカ
「……まあ、私も魔剣の力に頼る所が大きかった故、奴と大差はないな」
フランシア
「シリカがあの場に居たら、心強かったでしょうね」 交戦経験まであったのだから
「……それ程の相手です、武勲をあげたのだから、それに報いられる様な動きをするべきなのでしょうけれど」
シリカ
「さあな。奴も私も、当時とは違う」
フランシア
「……ランク申請をしない理由は、その事ではないのです」
シリカ
「では、何故だ。私への遠慮などと言ったらその首を刎ね落とすぞ」
フランシア
「違います」そこはきっぱりと 「シリカを先んじる機会を逃したくはありません」
シリカ
「ふん、ならばそれはいい」
「話せ」
フランシア
「……カストレの街に、囚われている同胞。それから、救い出したい方がいらっしゃるのです」
「それを叶えず先に上げても、仕方ないと思ったのです」
シリカ
「そういうものか? 助けられる側からすれば、より実力のある、名の知れた者が助けに来た方が安心するものではないのか」
フランシア
「……そう言うものでしょうか」
「ただ、…‥今は上げたくないと思ったのです」目をつぶって 開く 「コルネリア様を、お救いするまでは」
シリカ
「分からん。私は捕らわれてはいないのでな」
「……コルネリア?」
フランシア
「かつてこの国で領土伯の位を授かっていた騎士、アダベルト・アルトナー卿のご息女です……どういう経緯かは分かりませんが、カストレに囚われていらっしゃるようなのです」
「父の繋がりで幼い頃は遊び相手を務めさせて頂いた事もあります。……大人しくて優しい、可愛らしいお方でした」
シリカ
「貴族の娘ということか。ふん、それならその父親本人が軍を率いて助けに向かえばいいだろうに」
フランシア
「もう、亡くなられているのです」
シリカ
「そうか。まあ、今まで国を挙げて捜索や救出が行われていなかったのであれば、そう重要な者でもないのだろう」
フランシア
「……」俯いて
「……先ほどの花の話も、コルネリア様に見せようと思って摘んでしまったという経緯があります。……お花が好きな方だったので」
「大人になったらお守りします……と、子供心に約束した事も覚えています」
シリカ
「昔馴染みの貴族の娘、たしかに貴様が拘りそうな空いてだ」
フランシア
「……だから、手を伸ばしたいのです。今なら、それが出来るから」
シリカ
「まあ、好きにすればいい。貴様が誰を助け、誰を見捨てようが貴様の勝手だ」
「だが、感情で判断を誤る事のないようにな」
フランシア
「…‥それは、どういう…」 怪訝そうに 「お救いするのに、感情を差し挟む余地は…ないと思うのですが」
やる事は決まっているのだから、後はそこに向かっていけばいい、そう思うのだ
シリカ
「それ以外の人間も助け出さねばならないのだろう?」
フランシア
「……そう、ですね」
「危ないところでした…」
シリカ
「そのコルネリアとやらを助けるためには、別の人間たちの命を捨てる判断を迫られる事もあるかもしれん」
フランシア
「ありがとうございます。シリカ……」
「……その時は」
「……自分で決めます」
シリカ
「……」 首を横に振り、 「別に両方を助けられんと言っているわけではない」
「ああ。その時に迅速に判断出来るよう、予め覚悟と想定はしておけ」
フランシア
「両方救えるのであれば、思い悩む必要はありませんから」
「…その時考えられる最悪の想定だけ、しておくだけです」
シリカ
「答えが決まらなければ、私が貴様の代わりに行ってやってもいい」
フランシア
その最悪の想定を、恐らく超えて行くわけですが
シリカ
それは分からん。
フランシア
「いいえ、私が赴かなければなりません。」
「こればかりは、譲れません…シリカにも」
シリカ
「好きにしろ。どうせ、私にはまだその仕事に参加する許可は下りん」
フランシア
「……働きが認められれば、いずれ」
私が呼ばれて、シリカが呼ばれなかった理由を考えると、少しもどかしい思いがある
シリカ
「何、あまり認められぬようならまた南に戻るだけだ」
フランシア
「……」また俯いて 「出来る限り、お力添えはします…」
「シリカにとっては、それだけの事かもしれませんが」
「……私は少し寂しいです」
シリカ
「……」 腕を組み、瞑目する。
「少しはマシな事を言うようになった」
フランシア
「え…?」
シリカ
「貴様は秩序だの規律だの社会だの、そういう事ばかりに拘っているからな」
「私が以前身の上話をした時も、裏切り者どもが国敵として認められるのならば協力する、としか言わなかった」
「言われる側としては、今のように個人的な感情に拠る言葉の方が嬉しいものだ」
フランシア
「……それは…」そうだった 「……すみません、シリカ」
「私が、不躾でしたね」恥じ入った様子で 目線を下にして
シリカ
「別に私に損があるわけでもない。謝らずとも良い」
フランシア
「友人に対して、贈る言葉ではありません……いえ、今だから、でしょうか」
「…‥今だから、素直に寂しいと、口に出せます」照れたように笑って
シリカ
「……ふん」 鼻を鳴らすと、茶を飲み干して立ち上がった。 「身体が冷えたせいか、下らない話をしてしまったな」
「風呂に行くぞ。今日はいつもの倍は湯に浸かりたい気分だ」
フランシア
「貴方は大事な友人です、シリカ。簡単に居なくなられては、寂しいです」ふふ、と笑って見せて
シリカ
「……繰り返すな、斬るぞ」
フランシア
「はい。お付き合いします」席を立って
シリカ
腕を組み、そっぽを向いて、先にサンルームを後にした。
フランシア
「大事なことですから」
「あ、」 敷かれたタオルを纏めて 濡れたタオルが収まった籠に入れて 籠を持つ 「待ってください」
シリカ
声を掛けられても足を止めることなく、そのまますたすたと屋敷を歩いていった。
フランシア
籠を持ったまま追いついて、3歩ほど後ろを歩いていく
フランシア
こんなところでしょうか
シリカ
うむ。
フランシア
お付き合いありがとうございました。話せたし聞けました
シリカ
ご苦労だった。
後は精々力を尽くしてくるといい。
フランシア
はい。ありがとうございました
頑張ります!
シリカ
うむ。こちらこそな。
ではまた。
フランシア
では
シリカ
)))
フランシア
)))
SYSTEM
シリカが退室しました。
SYSTEM
フランシアが退室しました。
背景
BGM